本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

『三行で撃つ』(近藤康太郎・著)のレビュー

三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾 作者:近藤 康太郎 発売日: 2020/12/12 メディア: Kindle版 どこかの本で読んだのですが、 「クライアントに感謝されるようでは、カウンセラーとしては二流」 といわれるです。 一流のカウンセリングを受けると、ク…

『職業としての編集者』(吉野源三郎・著)のレビューになっていない

職業としての編集者 (岩波新書) 作者:吉野 源三郎 発売日: 1989/03/20 メディア: 新書 私はこれまで「自分の人生を変えた本」というに出会ったことがありません。 いや、たぶん私の思考に多大なる影響を与えて、いまの私をかたちづくった本は無数にあるので…

『サードドア 精神的資産のふやし方』(アレックス・バナヤン著)のレビュー

サードドア―精神的資産のふやし方 作者:アレックス バナヤン 発売日: 2019/08/16 メディア: Kindle版 いい本というのは、毀誉褒貶が激しいことが多いです。 読んだ人が多ければ多いほど、批判的に受け取る人も多くなるのは仕方がないことです。 この本も、売…

『読書について』(ショーペンハウアー著)のレビュー

「読書術」をテーマにした本は実用書の鉄板ジャンルの1つで、その多くは「読書はいいものだ」と読書を全肯定しています。 読書術の本を手に取る人は普段から読書習慣があるわけですから、「読書する人はそうじゃない人よりすごい人なんだよ」と言ってもらえ…

『ベストセラーコード』(ジョディ・アーチャー&マシュー・ジョッカーズ著)のレビュー

ベストセラーコード 作者:ジョディ・アーチャー,マシュー・ジョッカーズ 発売日: 2017/03/24 メディア: Kindle版 人工知能が小説を書き上げる未来というのは、おそらくそう遠くない将来に実現するでしょう。 www.fun.ac.jp 私はなんだかんだ10年近く編集者と…

『戦国自衛隊』(半村良・著)のレビュー

新装版 戦国自衛隊 (角川文庫) 作者:半村 良 発売日: 2012/10/01 メディア: Kindle版 1974年に発表された、たびたび映像化や舞台化などもされた、日本を代表する歴史SFの名作ですね。 戦国自衛隊1549 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video 戦国自衛隊 …

『高校生からわかる「資本論」』(池上彰・著)のレビュー

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」 作者:池上 彰 発売日: 2009/06/26 メディア: 単行本 最近わりと、「資本論」がブームになっていますね。 これはやっぱり新型コロナによって不況になっていることが影響しているのかな……などと私はぼんやり考…

『ベストセラーを書く技術』(晴山陽一・著)のレビュー

ベストセラーを書く技術──「書いて伝える力」があれば、一生負けない! 作者:晴山 陽一 発売日: 2018/08/10 メディア: 単行本(ソフトカバー) 私は気になる本があった場合、とりあえずAmazonの「欲しい物リスト」に放り込んでいます。 気になる本を片っ端か…

『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(cis著)のレビュー

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学 (角川書店単行本) 作者:cis 発売日: 2018/12/21 メディア: Kindle版 私は、すべての活動は「投資」であると思っています。 たとえば、私が仕事の帰りにコンビニで、「青汁アイス」(税抜120円)という新商品を見つ…

『ヒポクラテスの誓い』(中山七里・著)のレビュー

ヒポクラテスの誓い 法医学ミステリー「ヒポクラテス」 (祥伝社文庫) 作者:中山七里 発売日: 2016/07/08 メディア: Kindle版 私がこのブログを解説したのが2015年のことなので、かれこれ5年も!書き続けていることになります。 あんまり書く気が起きないと…

『妻のトリセツ』(黒川伊保子・著)のレビュー

「男性脳」と「女性脳」の違いというテーマは、実用系の書籍では鉄板テーマのひとつです。 古いものでいえば、『話を聞かない男、地図が読めない女』という2000年に邦訳された本もベストセラーになりました。 話を聞かない男、地図が読めない女 作者:アラン…

『そこまでやるか!裏社会ビジネス 黒い欲望の掟』(丸山祐介・著)のレビュー

この間、とある出版社のマーケティング担当者の方に聞いた話なのですが、裏社会をテーマにした某マンガの売上をアップさせるため「パニックマンガとして描いてください」という要望を作者に伝えて内容を変更していってもらったところ、人気が出るようになっ…

『なめらかな世界と、その敵』(伴名練・著)のレビュー

伴名練(はんな・れん)という作家さんの名前を初めて知ったのは、『アステリズムに花束を』というアンソロジーを読んだときです。 アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー (ハヤカワ文庫JA) 発売日: 2019/06/20 メディア: Kindle版 ただ、そのときはと…

『恐怖の構造』(平山夢明・著)のレビュー

私はホラーとかオカルト系の話が好きなんですが、ホラー映画やホラーゲーム、お化け屋敷は大の苦手です。 なんでかというと、「びっくりする」のがイヤだからです。 その意味では、『ジュラシックパーク』みたいなパニックムービーも苦手です。 観客をびっく…

『役に立つ古典』(安田登・著)のレビュー

1万冊以上の本を読み、教養に関する知識が半端なく、現代の知の巨人のひとりであるライフネット生命の元会長・出口治明さんが、かつて恩師から言われたのは 「古典を読んで分からなければ、自分がアホやと思いなさい。現代に生きている人が書いた本を読んで…

『東大なんか入らなきゃよかった』(池田渓・著)のレビュー

私は基本的に天の邪鬼な性格なので、世の中の大きな流れに棹さすような本が好きなんですが、今回紹介するようなそんな本です。 東大なんか入らなきゃよかった 誰も教えてくれなかった不都合な話 作者:池田渓 発売日: 2020/09/16 メディア: Kindle版 「東大」…

『マチネの終わりに』(平野啓一郎・著)のレビュー

石田ゆり子さんではないと思うのです。 なにがって、『マチネの終わりに』のヒロインである小峰洋子の配役です。 マチネの終わりに メディア: Prime Video 福山雅治さんはまあいいとして、石田ゆり子さんだと甘すぎる印象が拭えないのではないかなと。 すく…

『ぼくらの七日間戦争』(宗田理・著)のレビュー

タイトルは知っているけど読んだことなかった名作シリーズのひとつ。 ぼくらの七日間戦争 (角川つばさ文庫) 作者:宗田 理 発売日: 2009/03/03 メディア: 単行本 表紙やイラストこそ、非常に爽やかな健全児童文学っぽい感じですが、いやはや中身を読んでみる…

『書くことについて』(スティーブン・キング)のレビュー

これは持論ですが、およそ本を読む人というのは心のどこかで「自分も本を書きたい」と思っているはずじゃないでしょうか。 私自身がその一人であります。 小説まがいのものを書いたり、構想だけが頭の中でうねっているのをベッドに入ってから練ったり貼った…

『13歳からの世界征服』(中田考・著)のレビュー

本当におもしろい本って、逆にレビューを書くのが難しいもんなのです。 なんでかというと、本当におもしろい本って私があれこれいうよりも、「とにかく一部を抜粋して実物を読んでもらったほうがおもしろい」からなのです。 それと同じような感じで、 ・内容…

『チーズはどこへ消えた?』(スペンサー・ジョンソン著)のレビュー

言わずとしれたベストセラーですが、Kindle unlimitedで無料になっていたので久しぶりに通読しました。 チーズはどこへ消えた? (扶桑社BOOKS) 作者:スペンサー・ジョンソン,門田美鈴 発売日: 2014/05/17 メディア: Kindle版 とても短いストーリーなの…

『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治・著)のレビュー

売れる本のタイトルの付け方にはある程度ルールがあって、その法則の一つに「ピンポイント抽出法」(これは私が勝手に命名)みたいなものがあります。 今回紹介するこちらの本が、まさにそれです。 ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書) 作者:宮口幸治 …

『ざんねんな兵器図鑑』(世界兵器史研究会・著)のレビュー

いわゆる雑学系の書籍やムックなどで、たまに著者名が「○○研究会」みたいなものになっているものがありますよね。 今回紹介するこちらの本がまさにそうなのですが。 ざんねんな兵器図鑑 作者:世界兵器史研究会 発売日: 2019/11/25 メディア: 単行本 これは要…

『NETFLIX コンテンツ帝国の野望』(ジーナ・キーティング著)のレビュー

最近はネットフリックの躍進がすごいですね。 知らない方のために説明しておくと、ネットフリックスはアメリカ発の定額動画配信サービスを提供しているサービスのことです。 www.netflix.com 私はアマゾンプライム会員なので基本的に映画などの映像コンテン…

『ステレオタイプの科学』(クロード・スティール著)のレビュー

よほど情報の伝播が遅い僻地(つまりど田舎)などでない限り、「女性だから」「高卒だから」などという理由で人をあからさまに差別するようなことは少なくなりました。 ただ、じつは差別行為を行わなくても「女性だから~の傾向がある」と本人が思い込んでい…

『カッコーの歌』(フランシス・ハーディング著)のレビュー

すばらしい物語に国境はありませんが、ことファンタジーというジャンルで言えば、ミステリーに並んで良質な作品がどんどん出てくるのはイギリスですね。 ちょっと挙げてみましたが、有名すぎる作品ばかりでキリがありません。 ハリー・ポッターと賢者の石 (1…

『思うことから、すべては始まる』(植木宣隆・著)のレビュー

発売前から業界内では話題になっていた本なので、すぐに読みました。 思うことから、すべては始まる 作者:植木 宣隆 発売日: 2020/07/07 メディア: Kindle版 本書は戦後2番目(当時)の大ヒットとなった春山茂雄著『脳内革命』(410万部)を編集し、現在はサン…

『1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法』(クリス・ヒューズ)のレビュー

成功者たちの本が世の中には溢れています。 なぜ人々が成功者たちの本を読みたがるかというと、「彼らの真似をすれば自分も成功者に慣れる」という考え(信仰?)があるからです。 ロジック自体は明快で、「成功するには正しい方法がある。そのロジックを知…

『友だち幻想』(菅野仁・著)のレビュー

私は友だちが多い方ではないです。 いまも付き合いがあるのは高校時代に1人、大学時代に2人の計3人でしょうか。 友だちの定義は難しいですし、男女によって差が出る気もしますが、私の場合は「なにも理由がなくても会える間柄」が基準かなと思っています…

『メインテーマは殺人』(アンソニー・ホロヴィッツ著)のレビュー

小説を読んでいて「すごいなぁ」と著者の筆力に感嘆することはよくあるのですが、私がとくに感心するのは「イヤなキャラクター」の描き方がうまいときです。 物語の場合、主人公の敵役とは別に、なんだか気に食わない、まじでこんな奴がそばにいたらイライラ…