本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

SF

『ロボットには尻尾がない』(ヘンリー・カットナー著)のレビュー

今回紹介するのはこちら。 ロボットには尻尾がない 〈ギャロウェイ・ギャラガー〉シリーズ短篇集 (竹書房文庫 か 18-1) 作者:ヘンリー・カットナー 竹書房 Amazon なにで見つけた本なのかまったく記憶がないのですが、刊行したのが双葉社なのがちょっと珍し…

『タイタンの妖女』(カート・ヴィネガット・ジュニア)のレビュー

SF

タイタンの妖女 作者:カート ヴォネガット ジュニア 早川書房 Amazon ※ネタバレ入ってます SFというジャンルが問いかけてくるテーマは壮大なものが多いですが、哲学的なものも少なくありません。 つまり、 ・私たちはなんのために生きているのか ・人間とは…

『三体』(劉慈欣・著)のレビュー

SF

三体 作者:劉 慈欣 発売日: 2019/07/04 メディア: Kindle版 ついに読みました。 アジア人として初めて、SFの賞のなかでもっとも権威があるといわれているヒューゴー賞を受賞した傑作です。 ヒューゴー賞は1953年から続くもので、ファン投票によって決められ…

『戦国自衛隊』(半村良・著)のレビュー

新装版 戦国自衛隊 (角川文庫) 作者:半村 良 発売日: 2012/10/01 メディア: Kindle版 1974年に発表された、たびたび映像化や舞台化などもされた、日本を代表する歴史SFの名作ですね。 戦国自衛隊1549 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video 戦国自衛隊 …

『なめらかな世界と、その敵』(伴名練・著)のレビュー

伴名練(はんな・れん)という作家さんの名前を初めて知ったのは、『アステリズムに花束を』というアンソロジーを読んだときです。 アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー (ハヤカワ文庫JA) 発売日: 2019/06/20 メディア: Kindle版 ただ、そのときはと…

『R62号の発明・鉛の卵』のレビュー

私はたまーに、暇だと土日などに開催されている読書会に参加したりします。 この本は以前(というか数年前)の読書会でだれかが紹介していたのをメモって脳内の「いつか読もうリスト」に入れていたのですが、ふいに思い出したので購入し、読みました。 本と…

『ニルヤの島』(柴田勝家・著)のレビュー

私は基本的に「小説家はあまり顔を公に出さないほうがいい」と考えています。 いえ厳密に言うと、「小説家には顔を出さないほうがいい人と、顔を出してもいい人がいる」といったほうが正しいかもしれません。 たとえば筒井康隆とか京極夏彦とか村上春樹とか…

『折りたたみ北京』(ケン・リュウ編)のレビュー

SFというのはその性質上、著者が作品を書いた当時の社会を反映させたものになると思うわけです。 筒井康隆御大の古い短編小説などを読むと、当時の日本社会のことがなんとなく想像できますね。 くたばれPTA (新潮文庫) 作者:筒井 康隆 発売日: 2015/12/22…

『獏鸚』(海野十三・著/日下三蔵・編)のレビュー

いまでは「推理小説」というジャンル名のほうが人口に膾炙しているけれど、昔だと「探偵小説」と呼ばれていたこともあります。 じゃあこの2つの違いは何かというと、あんまり明確な区別はないようですね。 ただ調べてみると、坂口安吾のエッセー「探偵小説…

あらゆる「百合」を詰め込んだSF短編集 ~『アステリズムに花束を』のレビュー

「百合」というのは女性同士で恋愛感情を持っているような関係性を表現するスラングだ。

最強の実存主義的ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSF ~『最後にして最初のアイドル』のレビュー~

星雲賞というのは、1970年に始まった日本最古のSFの賞だ。

『たったひとつの冴えたやり方』は一番好きな小説のタイトルかもしれない

本にせよ、ブログにせよ、タイトルは大事だ。

スター・ウォーズは映画ではない 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のレビュー

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を見てきた。 「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」本予告

ちょうどええSF~『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』のレビュー~

日テレの番組『人生が変わる1分間の深イイ話』で紹介されてから、「ヘドロパパ」として、クズ人間っぷりがフィーチャーされるお笑いコンビ「2丁拳銃(の小堀氏)」だが、私はけっこう彼らの漫才は嫌いじゃなくて、とくに「ちょうどええ」ネタはいまでもたま…

『横浜駅SF』のタイトルに対する20の壮大な考察

読みました。 横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS) 作者: 柞刈湯葉 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房 発売日: 2016/12/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 増殖を続ける横浜駅が日本の大部分を侵食しちゃった!という小説。

セックスと青春とSF~『逆行の夏』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作集 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ジョン・ヴァーリイ,シライシユウコ,浅倉久志,宮脇孝雄,大野万紀,内田昌之,中原尚哉 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/07/23 メディア: 新書 この商品を含むブロ…

映画4本のレビュー~『ゴーストバスターズ』『キング・オブ・エジプト』『シャッターアイランド』『リリーのすべて』

週末にまとめて4本、映画を見たので、ザザッとレビュー。

手コキから始まる青春SF~『ビアンカ・オーバースタディ』のレビュー~

リップヴァンウィンクルの花嫁 [DVD] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2016/09/02 メディア: DVD この商品を含むブログ (4件) を見る 映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見た。

「虐殺の文法」の正体~『帰ってきたヒトラー』から考える~

帰ってきたヒトラー コレクターズ・エディション [DVD] 出版社/メーカー: ギャガ 発売日: 2016/12/23 メディア: DVD この商品を含むブログ (4件) を見る 映画『帰ってきたヒトラー』を見た。

『ダークマターと恐竜絶滅』を読んでダークマター世界に想いを馳せる

「STAP細胞はあります」と記者会見で断言した小保方晴子さんの一件がもはや「懐かしい」と感じることに時の流れの速さを感じる今日このごろ。

『スーサイド・スクワッド』を見る前に知っておきたいこと

巻き舌!

『猿の部長』がSF小説としてもおもしろい

年賀状は出したことがない徒花です。 来年あたりから出すかもしれない。

『エクス・マキナ』にちょっと失望する

今回見たのはこちらの映画。

す年末年始はとりあえずこの本を読んどけ10選 2016年版(小説編)

年の瀬も近づく今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

『ローグ・ワン』に期待しすぎてはいけないのだ

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー|ローグワン|映画|スター・ウォーズ|STAR WARS|より さて公開されたばかりのこちら、さっそく見てきた。

映画『デッドプール』のレビューと熱意についての考察~両者は関係ありません~

ムービー・マスターピース デッドプール デッドプール 1/6スケール プラスチック製 塗装済み可動フィギュア 出版社/メーカー: ホットトイズ 発売日: 2016/10/29 メディア: おもちゃ&ホビー この商品を含むブログ (2件) を見る フィクションの世界には「第四…

『へんなねえさん』はKindle Unlimitedの優良発掘マンガだった

こち亀こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が終わるそうで。

『バーナード嬢曰く。』で読み解く読書家の習性

じつは古典的な名作をあんまり読んでいない徒花です。

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』はおっぱいとお尻アニメだった

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』より おっぱいは「なくてもいいけど、ちょっとはあった方が……」な徒花です。

『シン・ゴジラ』を観たら『インデペンデンス・デイ』を思い出した

映画『シン・ゴジラ』公式サイトより じつはゴジラよりガメラのほうが好きだったりする徒花です。『レギオン襲来』、いいよね。 ガメラ2 レギオン襲来 デジタル・リマスター版 [DVD] 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2010/07/23 メディア: DVD 購入: 3人 …