『へんなねえさん』はKindle Unlimitedの優良発掘マンガだった
こち亀こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が終わるそうで。
もくじ
それにともない、こんな記事も。
要は、「人気作品の長期化に歯止めをかけろ」という主張。
お酒はぬるめの燗がいい。マンガは7巻くらいでいい
これは徒花も同じ意見で、最近は興味を持ったマンガを見つけても、10巻以上刊行されていると手を出さないようにしている次第。個人的には『僕だけがいない街』のように、7~8巻くらいで完結するのが、マンガとしてはバランスが取れているのではないかなーと思っている。
僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)
- 作者: 三部けい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/05/18
- メディア: Kindle版
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んで、最近購入したのがこちら。
全4巻で完結しているので、ちょうどいい。これくらいだったら買おうかなと思う。まぁ、本作の場合は1話完結の短編集が集まっているものだが……。徒花はこの入江亜季先生の作品が結構好きで、『乱と灰色の世界』も持っている。
こっちは全7巻で完結していて、ちゃんと長編マンガとなっている。ぶっちゃけ、話の密度はそれほど濃くないのだが、精緻な絵柄と念密に描かれる独自の世界観、そして練りこまれたキャラクター作りが好印象。
あとは、文庫本だが、『学校怪談』もおススメ。もう九段九鬼子(くだん・きくこ)先生がかわい過ぎる。
Kindle Unlimitedの発掘ぴか一マンガ
で、ここから本編。
最近Kindle Unlimitedでひたすら本を読み漁り、最近はコミックにも手を出した。とはいえ、ラインナップをみていると半分くらいはエロ本でがっかりしていた。そのなかからおもしろそうなものを選り好みしていたのだが、その中でも発掘品として見つけたのがこちらだ。
もう、予想以上におもしろかった。作品のジャンルとしてはエロティックSFといえばいいだろうか。なにしろ、冒頭からこんなシーンで始まるのだ。
私はこの時点で「すわエロ本か……」と思ったが、とりあえず読み進めてみるとこれが案外、おもしろい。基本的にはエロスをともなったSF短編マンガが続くのだが、後半になると、それまでまったく関係ないと思われていたすべての話が、じつはひとつの物語になっていたことが明らかになっていくのである。
イメージとしては、石黒正数先生の『外天楼』に近いだろうか。
なんとなーーーくだが、実際に、著者の吉富昭仁先生は石黒先生の影響を少なからず受けているような気がする。絵柄も丁寧で女の子もきれいに描かれているのもよかった。
ちょっとずつ紹介するよ!
というわけで、以下、ネタバレにならないように注意しながら、各話を紹介していく。
『あしたのあたし』
なぜか過去に行ける鏡を持っている女の子が、翌日の自分とレズビアーンな行為にふける物語。
『みえないあたし』
なぜか透明人間になれる薬を持っている女の子が、透明人間になっていろいろする話。
『へんなねえさん』
表題作。姉なんかいないはずの少年の家に、なぜかいきなり姉ができる物語。
『はかせとあたし』
発明家の博士とその助手が、エロ椅子を作って実験する物語。
『ちいさいあたし』
なぜか体が小さくなれる薬を持っている女の子が部屋の中でいろいろする話。
『へんなかあさん』
なぜか女の子ばかりの宇宙人が、自分たちの出生の仕組みを知る物語。
はいここまで。
以降は、『あしたのあたし2』『へんなねえさん2』など、これまでの話の続編がメインになっていき、次第に物語の全容が明らかにされていく。気になる人は読め! どうせKindle Unlimitedなら初月無料なんだから!
吉富先生のほかの本
気に入ってきた私は吉富昭仁先生のほかの作品も読んでみたくなった。しかし、けっこうたくさん書いているので、どれから読むべきか悩む。しかし、『EAT-MAN THE MAIN DISH』か、『地球の放課後』あたりを読んでみようかと考えている。
EAT?MAN THE MAIN DISH(1) (シリウスコミックス)
- 作者: 吉富昭仁
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/05/25
- メディア: Kindle版
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おわりに
ほかにKindle Unlimitedで読んでもいいかもしれないのは『マンガで読破!』シリーズだ。いわゆる古典的名作をオリジナルマンガにしているやつ。
- 作者: 夏目漱石,バラエティアートワークス
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2007/07/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 29回
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全部が読めるわけではないが、そこそこ種類があるので、ついつい読んでしまう。私の無料期間は今秋で終わってしまうので、そろそろラスパートに入ろう。
今回はこんなところで。
それでは、お粗末さまでした。