『バーナード嬢曰く。』で読み解く読書家の習性
じつは古典的な名作をあんまり読んでいない徒花です。
もくじ
今回紹介するのはこちら。
本は読むのが面倒くさいけど読書家ぶりたい女子高生・町田さわ子を中心とした日常マンガ。SF、ミステリー、文学(日本、海外)から『恋空』まで幅広いジャンルの本をテーマに、「読書家あるある」な話題を提供していく。
主人公はバカ
なお、上のひとコマからもわかるように、さわ子さん(自称:バーナード嬢)は突撃系のバカである。
絵柄はお察しください
そして絵柄は決してうまいとは言い難い。
もちろん、あんまりにも美少女に描きすぎるのもそれはそれで白けるが、なんかもうちょっと味のある絵だったらなぁと、個人的には思ってしまう。
まぁ、ここだけちょっとかわいかったかな!
好きなキャラは神林しおり
徒花が個人的に好きなキャラクターは硬派なSFファン・神林しおり。
下のセリフも、なんとなくわかりますわ。
彼女はさわ子さんとは違い、ちゃんとした読書家である。
そして、徒花が一番「なんか、わかるわ」と思ったのはこちらのシーン。
細かいので読みにくいかもしれないが、徒花が「そうだな」と思ったのはとくにこの部分。
読者は読書(観測行為)によって初めて作者との間で共有しうるひとつの理解度を共有し、そして世界は読者(観察者)の数だけ果てしなく分布していく
著者の真意は誰にもわからない
最近の思うのは、結局のところ、読者はどれだけ文章を読み込んでも著者の真意を理解することなどできないのではないだろうか――ということだ。
著者がどういった思惑でこのストーリーにしたのか、なぜこういうセリフ回しにしたのか、なぜこのキャラクターはここで死んだのか、などなど。
そして、そのこと自体は決して悪いことではないと思っている。
同じ本でも100人が読めば100通りの感想が生まれるように、100人の読者がいればそれぞれの読者のなかには100人の著者の思惑がある。
そのどれもが、個々人にとっては「真実」であり、絶対的な真実は存在しえないのではないか。。。
だから徒花は、あんまり作者がテレビとかに出演して顔出しするのを好ましく思わない。
かなり失礼な言い方だが、吉本ばななさんの顔写真を見たとき、「この人が書いてるのか……」とかなり落胆した記憶がある。
村上春樹とか筒井康隆クラスになるとあまり気にならなくなるが、顔出しするとそういうことを考えたときに、著者の顔が思い浮かんでしまう。
(もちろん最近は本が売れないので、著者が顔出しでインタビューに応えたりして、少しでも売り上げに貢献する活動をする必要性もあることは重々理解している)
あと、著者が自分の作品についてあまり解説をしてほしくないとも考えている。それはそれで白けるからだ。
ちなみに、本作の著者は自作の解説を添えている。
おわりに
本作は2巻もでている。
バーナード嬢曰く。 2 (IDコミックス REXコミックス)
- 作者: 施川ユウキ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2015/07/27
- メディア: コミック
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Kindle Unlimitedで読んだのだが、実物を買うかはビミョーなところ。
というか、たぶん買わない。
一回読んだらまぁそれで満足かな。
ちなみに、こちらもKU対象だったし、有名な割りに読んでなかったので読んだ。
- 作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1980/05/23
- メディア: 文庫
- 購入: 207人 クリック: 2,160回
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いや、おもしろいんだけど、人におススメするほどおもしろくもないなぁ……などと不遜な感想しか出てこない。
たぶん徒花はお子ちゃまなので、やっぱ手に汗握る冒険とか、ラブロマンスがないと胸が熱くならないのだ……。うにゅ
今回はこんなところで。
それでは、お粗末さまでした。