本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

ビジネス

『世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた』(永井孝尚・著)のレビュー

世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた 作者:永井孝尚 KADOKAWA Amazon ある本が「いい本」か「悪い本」かというのは完全に個人の主観なので正解なんてないと思いますが、私はいち読者として本に接する場合、「世…

『ブルシット・ジョブ』(デヴィッド・グレーバー著)のレビュー

アルベール・カミュの随筆『シーシュポスの神話』には、神々の怒りを買ったシーシュポスが、ひたすら山の山頂に岩を運び続ける罰を与えられるという話があります。 でもシーシュポスが苦労して山頂に岩を運んだ瞬間、岩は絶対に山のふもとまで転がり落ちてし…

『サードドア 精神的資産のふやし方』(アレックス・バナヤン著)のレビュー

サードドア―精神的資産のふやし方 作者:アレックス バナヤン 発売日: 2019/08/16 メディア: Kindle版 いい本というのは、毀誉褒貶が激しいことが多いです。 読んだ人が多ければ多いほど、批判的に受け取る人も多くなるのは仕方がないことです。 この本も、売…

『思うことから、すべては始まる』(植木宣隆・著)のレビュー

発売前から業界内では話題になっていた本なので、すぐに読みました。 思うことから、すべては始まる 作者:植木 宣隆 発売日: 2020/07/07 メディア: Kindle版 本書は戦後2番目(当時)の大ヒットとなった春山茂雄著『脳内革命』(410万部)を編集し、現在はサン…

『コンサル一年目が学ぶこと』のレビューなのか

「知っている」と「理解している」ことは別物であるというのは、聞いたことがある人が多いと思います。 「理解している」を「腹落ちする」に変換してもいいかもしれません。 つまり、実感を持って納得できたかどうか、ということです。 今回紹介するこの本は…

『日本人の勝算』(デービッド・アトキンソン著)のレビュー

仕事の忙しさがかなり軽減されてきているので、読書ペースが加速している今日このごろです。 Kindle Unlimitedもラインナップがけっこう変わっていたので、ガンガン読み進めています。 で、今回紹介するのはこちら。 日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義…

『コンテナ物語』(マルク・レビンソン著)のレビュー

世界を一変させるテクノロジーの誕生はたびたび起きてきました。 たとえば活版印刷、自動車、インターネットなどですね。 ただ、じつはそうしたイノベーションで大きな役割を果たすのは、そうした新しい技術そのものを生み出した人というよりも、それを広く…

『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』(佐々木康裕・著)のレビュー

コロナウイルスが世界中で猛威を奮っている影響で外出する人が減り、経済が停滞している昨今ですが、尋常ではない影響を受けているのはリテール(小売)です。 もちろん、悪影響は時間差でほかの業種にも及ぶことが予想されますが、いかんせん、小売というの…

『PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』(ローレンス・レビー著)のレビュー

ピクサーはいまではディズニーが買収しています。 しかし、もとはといえば、いまでは伝説的経営者として歴史上の人物になってしまったスティーブ・ジョブズが買収して名付け、独立させた会社であるということを知らない人が意外といるみたいです。 当時のジ…

『サブスクリプションで売上の壁を超える方法』(西井敏恭・著)のレビュー

みなさんは本を選ぶときに、どんなところで選ぶでしょうか。 タイトルとか装丁、内容(小説だったらあらすじ)、あるいは著者名あたりを見る人が多いと思います。 まあ購入をちらっと考えたら、その段階になってから値段もチェックしますよね。 編集者が書店…

『シン・ニホン』(安宅和人・著)のレビュー

昨今のビジネス実用書は二極化が進んできています。 めちゃくちゃ簡単な本と、めちゃくちゃ難しい本です。 簡単な本はとにかく図版やイラストを使い、改行をたくさんして余白を多くし、大きな見出しなどをたくさん挟んで、いわゆる「文字文字しさ」を軽減さ…

年末年始はコレを読んどけアワード2019 ~小説・人文・ビジネス実用~

今年は仕事が忙しくてかなり本を読む量が減ってしまいました。 いや、言い訳をすると、本は読んでいるのです。 ただ、仕事の資料として読まなければならない本が多く、著者がかなり偏っているので、そういう場合はレビューを書いたりブログ記事にしたりしな…

ビジョン思考は一般人にはレベルが高すぎる ~『直感と論理をつなぐ思考法』をすごく簡単にまとめてみる

ビジネス書の場合、本の企画を会社に通すとき、重視されるものの1つはデータだ。

儲けるってなんだろう ~『しょぼい起業で生きていく』のレビュー

いわゆる「年功序列」とか「終身雇用」というものがとっくに崩壊している日本社会で、おそらく多くの人がこれからどうやって働くべきかということはぼんやり考えているだろう今日このごろ。

正しいは正しくない ~『すべては好き嫌いから始まる』のレビュー

私自身が割とそうなのでちょっと反省するべきところだなあと思うのだが、「正しいor正しくない」で物事を判断したりするのは、あまり良くないような気がする。

人を疑うのはコストがかかる ~『実験思考』のレビュー

社長の発言でなにかと話題になった幻冬舎だが、もちろん、いい本だってたくさん出ている。

アホとついつい戦ってしまう人たち ~『頭にきてもアホとは戦うな!』のレビュー

「アホ」とか「バカ」は、あまりお上品ではないけれど、コトバとして強い力を持っているのは間違いない。

本を読んだらこれをやろう ~『アウトプット大全』のレビュー

このブログは基本的に私が読んだ本のことについて書いているので、本を読む習慣のある人が読者の大半(というかほとんど)を占めると思う。

覚えるためにメモをとるのはもうやめよう ~『メモの魔力』のレビュー

メモを取らない人はいないと思うけれど、メモについて真剣に考え、それに特化した本というのは案外なかったように思う。

私たちは世界を正しく見ていないのかもしれない ~『ファクトフルネス』のレビュー

最近は高齢ドライバーによる自動車事故がニュースで取り上げられることもあり、一部、過激な意見の持ち主だと「ある一定以上の年齢になったら運転免許証を取り上げろ」などという意見も見られる。

企画職の人は必読の「思考の道具箱」 ~『1秒でつかむ』のレビュー

本というのは16ページが1つの区切りだ。

「いつでも転職できる」ようにしておいたほうがいい理由 ~『転職の思考法』のレビュー~

編集者は転職する人が多い。 というか、「転職しない人はいない」と言っても過言ではないくらい、みんなポンポン転職する。

どんな人でも説得力を持った話ができるフレームワーク ~『1分で話せ』のレビュー

基本的に、「話は短く、文章も短く」というのが、人に何かを伝えるときの基本だ。

なんで同じメッセージなのに、こんなに響くんだろう ~『筋トレは必ず人生を成功に導く』のレビュー

私はTwitterでTestosteroneさんが有名になり始めたころから発言を見ていたし、最初の著書が発売されたときも「ついに出たか」という気持ちで売上状況をチェックしていた。

すべて、これのおかげでございます ~『禁断の説得術 応酬話法』のレビュー~

村西とおると聞いても、ある年代以上の人でないと、ピンとくる人は少ないかもしれない。

逆張りだけじゃ意味がない ~『書店員X』のレビュー~

「人の行く 裏に道あり 花の山」

極論と認識して吸収すること~『10年後の仕事図鑑』のレビュー~

おそらく、いま30代の人たちはいちばん将来に焦りを感じているのではないかと思う。

書店で自分が作った本を見たときの言いようのない感情~『編プロ☆ガール』のレビュー~

もともと編プロで働いていた私が転職していまの会社に入り、感じたことがいくつかある。

なぜあなたはモチベーションを学ばないのか? ~『図解 モチベーション大百科』のレビュー~

画像はこちらから拝借 モチベーションを「モチベ」と略すのがわからず、周りの人が「モチベモチベ」といっていたのを「イソベあげの親戚かな?」くらいに勘違いしたこともあったが、それはともかく世の中はモチベーションだらけである。

「明日やろう」が生産性を上げる ~「仕事に追われない仕事術」のレビュー~

山P主演の『プロポーズ大作戦』がもう10年以上前のドラマだということに驚きを隠せない。