本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

歴史

『戦国自衛隊』(半村良・著)のレビュー

新装版 戦国自衛隊 (角川文庫) 作者:半村 良 発売日: 2012/10/01 メディア: Kindle版 1974年に発表された、たびたび映像化や舞台化などもされた、日本を代表する歴史SFの名作ですね。 戦国自衛隊1549 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video 戦国自衛隊 …

『役に立つ古典』(安田登・著)のレビュー

1万冊以上の本を読み、教養に関する知識が半端なく、現代の知の巨人のひとりであるライフネット生命の元会長・出口治明さんが、かつて恩師から言われたのは 「古典を読んで分からなければ、自分がアホやと思いなさい。現代に生きている人が書いた本を読んで…

『ざんねんな兵器図鑑』(世界兵器史研究会・著)のレビュー

いわゆる雑学系の書籍やムックなどで、たまに著者名が「○○研究会」みたいなものになっているものがありますよね。 今回紹介するこちらの本がまさにそうなのですが。 ざんねんな兵器図鑑 作者:世界兵器史研究会 発売日: 2019/11/25 メディア: 単行本 これは要…

『奇書の世界史』(三崎律日・著)のレビュー

私は普段、ビジネス系の実用書をつくっています。 実用書は「役に立つ」ことが求められます。 私がつくるような本の読者の目的は、その本を「読む」ことではなく、その本を読むことによって得られる「なにか」であるわけです。 これが小説などと毛色がちがう…

『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』(山下泰平・著)のレビュー

最近はブログから書籍化するケースが増えてきましたね。 ブログの記事が元になった書籍をまたブログで紹介するというのは、ちょっと変な感じがします。 だったら元ブログを紹介したほうが話が早いんじゃないかな、とか。 今回紹介する本も、元はと言えばバズ…

『シン・ニホン』(安宅和人・著)のレビュー

昨今のビジネス実用書は二極化が進んできています。 めちゃくちゃ簡単な本と、めちゃくちゃ難しい本です。 簡単な本はとにかく図版やイラストを使い、改行をたくさんして余白を多くし、大きな見出しなどをたくさん挟んで、いわゆる「文字文字しさ」を軽減さ…

『壱人両名~江戸日本の知られざる二重身分』(尾脇秀和・著)のレビュー

ONE PIECEがいま「ワノ国編」をやってますね。 ONE PIECE 95 (ジャンプコミックス) 作者:尾田 栄一郎 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2019/12/28 メディア: コミック 最近はジャンプの立ち読みもしなくなったのですっかり話についていけなくなりましたが、…

子どものオシッコが精力になるってマジですか ~『絶倫食』のレビュー

書店は当然ながら新刊や売れ筋の本を目立つところに押し出す。だからどうしてもどの書店に行っても品揃えが似通ってきてしまうのは仕方ない。

なぜ学校の世界史は覚えにくいのか? ~『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』のレビュー

最近は本当に、どの会社の編集者もTwitterとかYoutubeをチェックしていて、人気のある人を探している。

原爆を予知した男 ~『最終戦争論』のレビュー

「戦争」という言葉は、基本的に「国家同士の争い」というコンテクストで語られることが多い。

構造主義についてがんばって書いた ~『寝ながら学べる構造主義』のレビュー~

学問は最近のものになるほど難しくなっていく。

本の帯文を書く専門家がいたんだって。 ~『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』のレビュー~

AIとかロボットがこれからどんどん人間の仕事を奪っていくとかいわれている今日この頃、みなさんいかがお過ごしだろうか。

平安時代のDQNはタチが悪い~『殴り合う貴族たち』のレビュー~

平安貴族……というと、『源氏物語』や百人一首など、色恋沙汰にうつつをぬかしながらのほほんと和歌でも詠んでいた人たちというイメージが強いと思うが、当然ながら彼等だって人間なので、怒りに身を任せて罵詈雑言を吐いたり暴力をふるったり殺人を犯したり…

『水滸伝』のあらすじ(粗くない)【下】

いよいよ最後。 長かった水滸伝も、これでひとまず終わり。最後にあの暴れん坊・李逵がちょっと泣かせに来る。

大きいオッパイはいつから「巨乳」と呼ばれるようになったのか? ~『巨乳の誕生』のレビュー~

テレビのニュースを見ていたら「年明けうどん」というものが紹介されていた。簡単に言えば、「年越しそば」と対になる言葉で、さぬきうどん振興協議会がうどんを買わせるために新たに根付かせようとしている行事である。 ※今回のエントリーは一部、卑猥な画…

大陸一の娼婦を目指す少女のサクセスストーリー~『芙蓉千里』のレビュー~

ジブリの大ヒット作『千と千尋の神隠し』は性風俗の現場で働くことで成長していく少女の物語であるというテーマがあって(詳細はこちらを参照)、私はそのことを覚えていたからなのだろうが、この本を読んだときに『千と千尋の神隠し』を思い出した。 芙蓉千…

読書家の人に『アラビアの夜の種族』を読んでみてほしい

人はなぜ物語を読むのか。

古代~中世~近代のおもしろ職業~『十三世紀のハローワーク』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク 作者: グレゴリウス山田 出版社/メーカー: 一迅社 発売日: 2017/01/19 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る かつて実在したさまざまな職業をSRPG風に…

兵站とはなにか?~『補給戦』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO) 作者: マーチン・ファンクレフェルト,Martin van Creveld,佐藤佐三郎 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2006/05/01 メディア: 文庫 購入: 24人 クリック: 232回 この商品を…

時代に翻弄される女性たち~『政略結婚』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 政略結婚 作者: 高殿円 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/06/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 幕末、明治、昭和を生きた3人の女性を中心に、その時代時代で変わっていく「結婚」「家柄」にまつわる物語。

北欧神話の主要キャラ紹介~『いちばんわかりやすい 北欧神話』のレビュー?~

ランキング参加中読書 今回紹介するのはこちら。 いちばんわかりやすい 北欧神話 (じっぴコンパクト新書) 作者: 杉原梨江子 出版社/メーカー: 実業之日本社 発売日: 2015/07/17 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 聖樹・巨樹研究家で、あり、エ…

地政学がわかれば、歴史やニュースがおもしろい~『あなたも国際政治を予測できる!最強兵器としての地政学』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 あなたも国際政治を予測できる! 最強兵器としての地政学 作者: 藤井厳喜 出版社/メーカー: ハート出版 発売日: 2016/09/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 国際政治学者の先生が書いた地政学の本だ。

『絶対に行けない! 世界の秘境101』を読んだら「秘境」の概念がとろけた

Amazonで「春満開!2300タイトル一挙50%OFFフェア(3/30まで)」やってる模様。

アイデアの生み出し方~『アイデア大全』のレビュー

書店に行くとたまにめまいがする。

『水滸伝』のあらすじ(粗くない)【中】

今回のエントリーはこちらの記事の続き。めちゃくちゃ長いよ!きをつけて!

年末年始はとりあえずこの本を読んどけ10選 2016年版(エッセー・ノンフィクション・その他編)

年の瀬も近づく今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

般若心経に意味はない~『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』のレビュー~

世はまさに大哲学時代!

キリスト教の変人たち~『美術で読み解く聖人伝説』のレビュー~

『聖ゲオルギオスとドラゴン』ラファエロ・サンティ 先日、おそらく生きてきた中で一番ひどい悪夢を見た徒花です。

『奴隷のしつけ方』のレビュー~現代にも、奴隷の人と、そうじゃない人がいる~

たいていの苦悩が、一晩寝ると収まる徒花です。ちなみに、今回も長い。

『邪馬台国はどこですか』を読んだら期待を裏切られた

パクチーが食べられない徒花です。