本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

年末年始はコレを読んどけアワード2018 ~小説・人文・ビジネス実用~

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さて今年も早いもので年末。2018年の今日までに読んだ本は199冊だった。

 

というわけで、今年も読んだ本のからとくに良かったので、年末年始の時間のあるときにぜひ読んでみてほしい本を10冊に絞り込んでおススメする。

ジャンルは文芸・ビジネス・人文などいろいろ。ひとつくらい、気になるものが見つかるとうれしい。

2017年版はこちら

 

1.『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』

イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑

イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑

 

タイトルのとおりで、平成も終わろうといういまの時代ではまったく見かけなくなったさまざまな仕事について、イラストとともに紹介している一冊。一つ一つの仕事について割りと丁寧に書かれていて、「そんなことで金がもらえたんだ」という新鮮さもある。おもしろい。

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2.『転職の思考法』

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

今年のかなり売れたビジネス書のひとつ。単純に転職を考えている人に向けたハウツー本ではない。著者は自由に転職することがスタンダードになることで、日本のビジネス界が本当に良くなると信じているし、それが本書にも表れている。熱いストーリーで読んでいて楽しい。

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3.『たったひとつの冴えたやりかた

SFファンなら当然のごとく知っている名作なのだけど、初めて読んでみて感服。宇宙へのたびを夢見る少女コーディの、強くも儚い冒険譚。短編集なのでサラッと読みやすい。あと、物語の結末とリンクした邦訳タイトルが秀逸すぎる。好き。

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4.『1分で話せ』

こちらもビジネス書のヒット作。「説明」というテーマにおいて、もっとも明快かつコンパクト、そしてシンプルでわかりやすい最高なメソッドを理路整然と教えてくれるコミュニケーションの教科書だ。なんだかんだ、ビジネス実用系の本はヒットしているものがおもしろいし役に立つという法則がある。

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5.『最後にして最初のアイドル』

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

 

突如現れた日本SF界の新星が旋風を巻き起こしたなかなか衝撃の一冊。 自殺したアイドルの脳みそを保管していたら文明が一回崩壊して、よみがえったアイドルがリアル弱肉強食の世界で相手を食らいながら成長をするかなりぶっ飛んだ話だけど、じつは短編でかなり濃厚。一度読んだら病みつき。

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6.『仕事に追われない仕事術』

一時ちょっと流行った「すぐやる」系のブームに真っ向から棹差す一冊だが、読んでいると説得力がある。とりわけ「今日発生した仕事は、基本明日やろう」というメッセージはインパクト大。翻訳ものだけどけっこう読みやすく、本としての作りも丁寧なので読んでみてほしい。

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7.『粘膜人間』

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

 

おそろしい河童と人間たちのドロドロしたダークファンタジー物語で、エログロ満載なためにかなり読む人を選ぶ本だと思うが、私は大好き。とりわけ、ヒロインが旧日本軍につかまって「髑髏」という拷問用の薬を使われるシーンは圧巻の一言。そのくせヘンにコミカルな部分もある。

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8.『ママは何でも知っている』

ママは何でも知っている (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ママは何でも知っている (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

現場には一切行かず、人づてに話を聞いただけで事件の真相を鮮やかに解決してしまう「安楽椅子探偵」もののミステリーとして一級品。探偵役となるのはどこにでもいそうな普通のオバチャンなのに、ちょっと話を聞き、2~3質問をしただけでサクッと深層にたどり着いてしまう爽快感はたまらない。

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9.外資系コンサルの知的生産術

ビジネス書をよく読む人なら知っているであろう、山口周氏の一冊。タイトルは堅くてまじめ腐った印象を受けるが、かなりわかりやすい文章で、ときどき吹き出しそうになるくらい笑えるところもあるので、見た目以上に読みやすい。もちろん内容もかなり実用的で、メチャクチャためになる。

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10.『ゾンビの作法』

ゾンビの作法 もしもゾンビになったら

ゾンビの作法 もしもゾンビになったら

 

もしも自分がゾンビになってしまったら、どのようにすればいいのか?そんな悩みに答える唯一無二の「死後のライフハック」本。かなり実践的で、呼んだらその日から使えるようなさまざまなハウツーが満載。イラストも豊富なので、体が腐りかけて理解力が欠けてきても理解しやすいのもありがたい。

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ベスト・オブ・ベストは……

やはり『最後にして最初のアイドル』。

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

 

世界観、物語、キャラクター、すべてにおいて圧倒される。まあ、この本はわりと最近のアニメやゲームの見識がないとなかなか楽しみきれない一冊だとは思うけれど、年末年始でヒマがあるならぜひとも読んでみていただきたい。

 

それでは、良いお年を。