『読みたいことを、書けばいい。』のレビュー
みなさまお久しぶりでございます。
前回のエントリーの投稿が9月28日なので、かれこれ1カ月以上、このブログを更新しなかったことになりますね。
せっかくなので一ヶ月間更新しなかったことでブログにリニューアル感を出そうと、タイトルをちょこっと変えて、文体を「だ・である調」から「です・ます調」に変更していくことにしました。
さてブログを休んでいた間も相変わらず本は読み続けていて、読書メーターのほうには読んだ本のレビューを投稿してはいたのですが、仕事が忙しいというか、プライベートがゴタゴタしてたいたというか、あと単純に気乗りしなかったというか、いろいろなものがあって、書きませんでした。
途中から
「いっそのこと、一ヶ月ブログを書かなかったらなにか変化があるのだろうか?
ということも考え始めたので、10月の途中でちょっと「ブログ書こうかな」という気持ちが沸き上がっても、あえて書かなかったという側面もあります。
結果的にこの「一ヶ月ブログを書かない」という実験をしてみてわかったのは
「びっくりするほど何も変わらない」
ということでした。
たとえばブログのアクセス数も変わらないし、Amazonアソシエイトで入ってくるアフィリエイト収入の額も変わらない。
なんだこれは!
これだったらもうブログなんて書かなくていいんじゃないか……というのは冗談ですが、これはひとつの真理を示しているのかもしれません。
個人ブログの良いところは、「やりたくなかったらやらなくてもいい」というところです。
仕事だとなかなかこうもいきません。
気分が乗る、乗らないに関わらず会社に行かなきゃいけないし、アポとった人には会いに行かなきゃいけないし、ぶっちゃけあんまりおもしろくない原稿でも本に仕立て上げなきゃいけなかったりするわけです。
でも、これはある程度ブログを続けたことがある人なら共感してもらえることだと思うのですが、ブログを続けていると、いつのまにか「ブログ書かなきゃ」という気持ちになってくることがあるわけです。
好きで始めたことがいつのまにか義務になって、自分の中でストレスになってしまう。
これは、よく考えればおかしな話です。
それと同じように、
「ちゃんとした文章で書かなきゃいけない」
「ちゃんと起承転結をつけなきゃいけない」
「内容を整理してわかりやすく伝えなきゃいけない」
などなど、ネットで文章を書いていると「~しなきゃいけない」という呪縛にとらわれてしまうことがよくあります。
でも冷静に考えれば、べつにこれらの縛りにとらわれる必要はないわけです。
たしかに、会社のブログやメディアだったら適当なものを書くわけにはいきませんが、所詮は個人が勝手にやっているブログ。
やってもやらなくても、内容が少しばかり適当でも、だれに責められるいわれはないわけです。
(だからといって他人を騙して貶めるためのウソを書いたり、特定の個人や人々を意図的に傷つけようとする内容を書いてもいいとは私は思いませんし、自分が書いた文章には責任が生じることを忘れてはいけませんが)
文章というのは表現のひとつの形態であり、基本的には自由であるべきものです。
はい、というわけで復帰第一弾に紹介したい本はこちらですね。
著者の田中泰延さんはもともと電通のコピーライターをしていた方で、現在は「青年失業家」を自称してネット上で色々モノを書いている人です。
ただ、この本自体はけっこうテレビでも取り上げられたりして、すでに15万部を突破したヒット本なので、すでに知っていたり読んでいたりする人も多いと思います。
また、ぶっちゃけ私自身、すでに読んだのが一ヶ月以上前のことなので内容について完全にうろ覚えになっていて、会社に置きっぱなしにしてきて手元にないので内容を確認できないのが困ったところです。
そこで、Amazonでほかの人のレビューやもくじを確認しながら、自分の記憶を思い起こしているわけです。
結局、この本は文章をテーマにした本ではありますが、だからといって「うまい文章を書くためのハウツー」が書かれているわけではありません。
じゃあ、なにが書かれているのか?
私自身、読んでいる最中は「いったい、だれがどういう目的でこの本を読むのだろうか」ということがわからないまま、とりあえず「売れている本だから」という理由で読み勧めていたわけですが(これは編集者の悪い癖だと思ってます)、ただ、このブログを書きながら思い起こしてみたときに、これにたいする答えを自分の中に見つけたように思うのです。
それが、最初に述べたことです。
文章を書いていると、どうしても「読者ファースト」になってしまうところが出てきてしまう。
私もこのブログを書くとき、たまに「こうしたほうがアクセス数が伸びるんじゃないか」とか「こういう書き方をしたほうがアクセスした人が最後まで読んでくれるんじゃないか」ということを考えてしまいます。
もちろん、そうやってしっかり読み手のことを考えることが悪いわけではないのですが(むしろビジネスにするならそれが大事)、そればっかりに意識が集中していると、「そもそも自分は何を書きたかったのか(表現したかったのか)」ということが置き去りになってしまうわけですね。
そして、じつは私と同じように、表立って口にはしないけれど、そういうモヤモヤを抱えながらブログやSNSで文章を綴っている人が少なからずいるんじゃないか。
そういう人たちに刺さるタイトルであり、内容であると思うのです。
書くことに苦手意識を持っていたり、書くのが億劫になってしまっている人。
そんな人に文章を書くこともおもしろさ、自由さというのを、適度なユーモアを交えてくれる一冊ということで、いわゆる文章の書き方のハウツー本とは一線を画して、夜の多くの人々に受け入れられたんじゃないかなあと。
毀損の文章本のアンチテーゼとしての側面もあって、だからこそ最後のメッセージがあるんだろうなと思うわけです。
文章をうまくなりたいと思っている人にはあまり役立たないかもしれないけれど、もし、文章を書く楽しさを忘れてしまっている人がいるなら、ぜひとも読んでみてほしい一冊です。
後記
観ました(これも観たの1ヶ月位まえだけど・・・)。
何が起きたのかはわからないけれど、荒廃しきった世界で水とエネルギー、そして女を暴力で奪い合う男たちの物語。
過激そうな装飾に目が奪われがちだけど、個々のキャラクターの設定がわりとしっかりしていて、普通に物語としておもしろいところ。
ただ、グロいシーンもあるので、そこらへんは注意かも。
今回はこんなところで。
それでは、お粗末さまでした。