本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

3歳までに聞く言葉の量がその後の人生を大きく変えるらしい ~『「非認知能力」の育て方』のレビュー

f:id:Ada_bana:20190530095911j:plain


非認知能力とはまずなんぞやと思ってしまうが、これは要するに「認知能力じゃない能力」ということだ。

 

もくじ

 

「非認知能力」の育て方:心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育

「非認知能力」の育て方:心の強い幸せな子になる0~10歳の家庭教育

 

 

非認知能力とはなんぞや

逆に、認知能力というのは、テストの点数やIQなどで数値化できる能力だ。

たとえば読解力、計算能力、語学力などは認知能力の一種だと言える。

非認知能力というのは、そういう数値で測れない能力のことだ。

客観的に測れない能力であるがゆえに、ぼんやりとしか捉えられない。

本書では非認知能力として

「くじけない心」

「想像する力」

「コミュニケーション力」

「問題を見つけ、解決する能力」

「行動する力」

「やり抜く力」

「我慢する力」

を挙げ、それを総称して「生きる力」としている。

まあ、数値で測れない能力だから仕方ないのだけれど、どうしてもフワッとしたものになってしまう。

 

さて本書によれば、アメリカでこの非認知能力の重要性が注目されるようになったのは、2000年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のジェームズ・ヘックマン教授の研究とのこと。

幼児期の教育によってこうした非認知能力を身につけた子どもたちは、成人してからの年収や犯罪を犯す率などに有意差があったという結果が明らかになってからのことらしい。

しかも、それ以外のさまざまな研究結果によれば、非認知能力がもっとも伸びるのは10歳までの乳幼児期であるという。

 

ボーク重子とは何者か

そもそも、この本の著者を紹介していなかった。

著者のボーグ重子さんは医者でも研究者でもなく、ライフコーチ、アートコンサルタントという肩書を持っている子を持つ母親だ。

ただ、これらの肩書よりも強いのは、重子さんの娘さんのスカイさんが、2017年に「全米最優秀女子高生」コンテストという大会で優勝を果たしたことだろう。

これにより、そんな女子高生を育てた母親の育児方法を知りたいということで、何冊か本が出ている。

 

こういう本は昔からよく出ていて、その時代ごとに流行がある。

 

佐藤ママの子育てバイブル 三男一女東大理III合格!  学びの黄金ルール42

佐藤ママの子育てバイブル 三男一女東大理III合格! 学びの黄金ルール42

 

 

私は別にボーグ重子さんの教育方法が悪いとは思わないけれど、健康本にしろ教育本にしろビジネス書にしろ、ある特定の個人が成功できた法則を真に受けるのはあまり良くない傾向だと思う。

 

これから本書の内容の一部を紹介していくが、それよりもまず伝えておきたいのは、この本の内容を読んで満足するのではなく、いくつか、できればまったく違うことを主張している人の本なり記事なりを読んでおくことが大事だ、ということだ。

 

非認知能力を育てる上で大切な3つのこと

さて、ボーグ氏はこの本で「非認知能力」のある子どもの育て方を教えてくれるわけだが、彼女が注力したのは次の3つだという。

 

1.家庭のルールづくり(世の中にはルールがあることを教え、守らせる)

2.豊かな対話とコミュニケーション(表現する力と自身を養う)

3.思う存分、遊ばせる(遊びの中から問題解決能力を伸ばす)

  

細かい部分は本書を読んで確認してもらうとして、ここでは「2.」の中で紹介されているコミュニケーションの部分について、述べていきたい。

これは以前に読んだベストセラー『AI vs 教科書が読めない子どもたち』でも、読解力がないことのリスクについて述べられていた。

 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち
 

 

シカゴ大学のダナ・サスキンド教授は、先天的に耳が聞こえない子どもたちに人工内耳をつけることを仕事にしていたが、3歳になるまで他人の言葉を聞かずに育ってしまった子どもは、たとえ耳が聞こえるようになっても生涯に渡って他人とうまくコミュニケーションが取れないことを発見した。

そこでサスキンド教授は、1990年台に社会学者のベティ・ハート&トッド・リズリーによって行われた通称「3000万語の研究」に注目したのだ。

ハートとリズリーは、異なる社会経済レベルにある42の子どもとその親を、生後9か月から3歳まで調査しました。

その結果、子どもが3歳までに聞く言葉の「量」に圧倒的な差が出たというのです。社会経済レベルの高い家庭では、子どもが3歳になるまでに平均4500万語の言葉を聞くのに対し、生活保護を受けている貧困家庭では、平均1300万語の言葉しか聞きませんでした。貧困家庭と社会経済レベルの高い家庭では約3000万語の差があったのです。

また、3歳時点での子どもの語彙数を調べてみると、高い社会経済レベルの家庭の子どもが経金1116語話すのに対して、貧困家庭の子どもは平均525語しか話しませんでした。3歳時点と、その後のIQテストの点数にも、大きな差が出ていました。

さらに、その後に行われた調査によると、3歳までに聞いていた言葉の量が、9歳時点の言語レベルや学校のテストの点数とも相関していたそうです。

 

私が体験した「会話の量」の大切さ

これ、じつは私も最近実感したことだ。

私の妻のお姉さん夫妻にはいま2歳になる男の子(つまり甥っ子)がいる。

先日、その一家と、妻のお母さん、さらに妻のお兄さん夫妻など親族計10名程度で温泉に行った。

妻の親族は結構よくしゃべる人たちで、旅行中はつねに喋り続けている感じなのだが、旅行を終えたあと、明らかに2歳の甥っ子がしっかりしゃべるようになったのだ。

妻が行きの新幹線のなかで彼のことを動画に撮っていたのだが、旅行が終わったあとに見返してみると、まだ単語しか話していないのに、旅行が終わったら割とちゃんとした言葉の連なりをしゃべっていた。

もちろんこれも私が個人的に経験したことなので、どれだけほかの子どもに当てはまるのかはわからない。

ただ、「男子三日会わざれば刮目して見よ」という言葉もあるが、とくに2才児だとこんなにも短期間で変わるものかとびっくりしたもんである。

 

言葉の内容も大切

本書によれば、これは子どもが話の内容を理解しているかどうかは関係ないらしい。

たとえば自分たちの会話を理解していなくても、とにかくたくさん語りかけ、言葉を引き出してあげることが重要なようだ。

ただし、これはたくさんしゃべればいいというものでもなく、やはり親の語彙力も大切になってくる、とのこと。

耳にしている言葉の種類が少ないと、それもまた言葉の発達が遅い原因になってしまうようだ。

子育て本は割と最近ブームなのか、多く出ているので、ほかのも読んでみたい。

 

子どもが幸せになることば

子どもが幸せになることば

 

  

後記

私はいちど、携帯を紛失して完全に新規で契約し直さなくてはならない自体になったことがある。

そのとき、当然ながらLINEも使えなくなったわけだ。

そこで困るのは、それまでコツコツとやっていたLINEツムツムのデータが全て消えてしまったことである。

データがゼロになってしまったものをやり直すことほど虚しくて精神と肉体を消耗することもないので、それですっぱりツムツムとは縁を切っていたのだが、新しいゲームがリリースされるということで、そちらをやってみた。

toycompany.game.line.me

 

いわゆるパズルゲームで、ちょっと面白いのは、まるで重力の方向を変えるようにしてブロックをっくつけていくという独特なルール。

なのだが、うーん、やっぱり面白みには欠ける感じがする。

いや、ついついやっちゃうようなところはあるのだが、だがうーん、そこまでハマりきれない。

 

今回はこんなところで。

それでは、お粗末さまでした。