アニメ映画『トレジャー・プレネット』がすごい男臭かった
(【公式】東京ディズニーランド|東京ディズニーリゾートより)
徒花は割とディズニーのアニメ作品が好きで、幼少期からVHS(当時はまだDVDなんてなかった!)でさまざまなディズニー作品を見てきた。また、現在の彼女さんがディズニーリゾート好きなので、たぶん年に4~5回くらいは行っている。
もくじ
スティッチ・エンカウンター!
ということで今年の8月にはシーとランド、2日間かけて行くつもりなのだが、やっぱり今回一番楽しみなのはランドにできた新しいアトラクション「スティッチ・エンカウンター」である。
(スティッチ・エンカウンター | 東京ディズニーランド | 東京ディズニーリゾートより)
去年からずっと工事をしていたのでwktk+(0゚・∀・)していたのだ。が、どうもいろいろな情報を見るとこれはゲストとスティッチが会話することで進むショー型アトラクションらしく、おそらくシーにある「タートル・トーク」と似たようなものらしい。個人的にはあんまり自分から積極的に参加しなきゃいけないアトラクションはあまり好きではない……が、もちろん並んで一度は入る所存である。
(【公式】タートル・トーク | 東京ディズニーシー | 東京ディズニーリゾートより)
と、そこまではいいのだが、よくよく彼女さんと話をしてみると、どうも『リロ・アンド・スティッチ』を見たことがないということが判明。私は早速TSUTAYAでレンタルした*1。そして、ついでにディズニーの棚を見てみると、私の目に飛び込んできたのが『トレジャー・プラネット』というタイトルだったのだ。
作品自体は知っていたが、私も見たことがない。なんとなく惹かれた私は何の気なしにこの作品も手に取り、見てみたのだった。というわけで、今回はディズニー作品の中でもかなりマイナーなこの作品のレビューを書いてみよう。ちなみに、ネタバレが含まれるので要注意。
まさかのヒロインなし!
原作はイギリス人作家、ロバート・ルイス・スティーヴンソンによって書かれた『宝島』という小説。海賊が隠した宝の地図を手に入れた少年が、その他からを手に入れるために冒険に繰り出すというストーリーだ。原作は普通に海の上を進む帆船だが、この映画の中では舞台が宇宙になり、宝島の地図もハイテクな装置になっている。
原作者のロバート・ルイス・スティーヴンソン
そして、なによりこれが最大の特徴だと思うのだが、なんとこの映画、主人公ジムと最終的に結ばれるヒロインがいないのである!(゜ロ゜)
というか、そもそも主要な女性キャラが2人しか出てこない。うちひとりはジムの母親だ。もうひとりはジムたちが乗り込む宇宙船、レガシー号の船長・アメリアでこちらがヒロインポジションに見えなくもないが、残念ながらジムと結ばれることはない。登場人物のほとんどが男で、しかも「恋愛」という要素を主人公か排除した点で、ディズニー長編作品としてはかなり異色である。
ちょっと話が脱線するが、ディズニーでは純粋に「男」を主人公にした作品は少ない。そもそも子どもや女性がメインターゲットになっているためだろう。もちろん、『アラジン』『ヘラクレス』『ターザン』など男性が主人公の作品もあるにはあるが、ジャスミンやメガラ(メグ)、ジェーンなどかならずヒロインがセットになっていて、恋愛要素を忘れない*2。
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たぶん、男が主人公で、恋愛要素が薄い作品といったら『トイ・ストーリー』くらいだろう。あれは完全にウッディとバズによる「男の友情」がテーマなので、ピープというヒロインポジションのキャラは出てくるものの、上記3作品と比べると彼女の存在感は限りなく透明に近いくらい薄い(´・ω・) カワイソス
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ただこの作品、まだディズニー傘下に入る前のピクサーの色が強いので、純然たるディズニー作品とは言いがたい部分もある。
テーマは「父親と息子」
では、『トレジャー・プラネット』のテーマは何かといえば、「父親と息子」だろう。血こそつながっていないが、ジムと宇宙海賊の船長、ジョン・シルバーの関係は父子そのものだ。私は当初「じつはシルバーがジムの本当の父親でした」的な展開かと疑っていたが、全然そんなことはなかったぜ!
一応、本作ではジョンがヴィランズという立ち位置だが*3、純粋な悪ではなく、最終的には討伐もされていない。この点でも、勧善懲悪をハッキリさせるディズニー作品の中では特別だ。
ちなみに、原作でもシルバーは悪役らしからぬ言動を見せるが、この映画ほど主人公とは親密になっていないらしい(徒花は原作小説は読んだことがない)。このあたりはディズニーによる完全オリジナルと考えて間違いないだろう。
シナリオの評価は……まぁ普通
さて肝心のシナリオだが、ディズニーらしく可もなく不可もない。おもしろいことはおもしろいのだが、絶賛するほどでもなく、まぁ旧作108円なら一度くらい借りてみてみる価値はあるだろう。いい意味でも悪い意味でも期待通りの作品である。
ただ、キャラクターの個性という点ではほかのディズニー作品に比べて薄い気がする。一応マスコット的なキャラクターとしてモーフという不思議な生命体が登場するが、個人的にはあんまり愛くるしさはちょっと感じられない。ヌルヌルよりもやっぱりモフモフがいい。
というわけで、もし3連休に暇をもてあましているのなら、『トレジャー・プラネット』を一度見てみるのはアリかもしれない。
それでは、お粗末さまでした。