小説を読んでいて「すごいなぁ」と著者の筆力に感嘆することはよくあるのですが、私がとくに感心するのは「イヤなキャラクター」の描き方がうまいときです。 物語の場合、主人公の敵役とは別に、なんだか気に食わない、まじでこんな奴がそばにいたらイライラ…
私はたまーに、暇だと土日などに開催されている読書会に参加したりします。 この本は以前(というか数年前)の読書会でだれかが紹介していたのをメモって脳内の「いつか読もうリスト」に入れていたのですが、ふいに思い出したので購入し、読みました。 本と…
私の家には小さい本棚しかなくて、せいぜい100冊くらいしか収納できません。 ですので、必然的に溢れてしまった本は本棚の上に横に積んでおいたり、ダンボールに入れてしまっておいたりします。 たまに整理して、いらない本は処分したり、実家にお繰り返した…
「知っている」と「理解している」ことは別物であるというのは、聞いたことがある人が多いと思います。 「理解している」を「腹落ちする」に変換してもいいかもしれません。 つまり、実感を持って納得できたかどうか、ということです。 今回紹介するこの本は…
仕事の忙しさがかなり軽減されてきているので、読書ペースが加速している今日このごろです。 Kindle Unlimitedもラインナップがけっこう変わっていたので、ガンガン読み進めています。 で、今回紹介するのはこちら。 日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義…
社会人になってからめっきりマンガを読む気が減ってしまいまして、最近はもっぱらLINEマンガで無料掲載しているものばかり読んでいる私です。 とはいえ、出版業界全体で見ると、やっぱり売上ランキング上位を占めるのは8割くらいはマンガで、マンガというコ…
私はホラーが苦手です。 ただ、「怖い話」が苦手というわけではありません。 「びっくりする演出」が苦手なのです。 だから、『不安の種』みたいなホラーマンガは読めるし、『新耳袋』みたいなホラー小説は読めます。 不安の種+(1) (少年チャンピオン・…
いわゆる「健康本」って、評するのが難しいです。 健康本はその性質上、「おもしろい」とか「おもしろくない」という価値観で測れるものではありません。 「正しい」か「正しくない」か。 「役に立つ」か「役に立たない」か。 そういった指標に従わざるを得…
GWで「FINAL FANTASY XV」をクリアしました。 ファイナルファンタジー XV 初回生産特典 武器「正宗/FINAL FANTASY XVオリジナルモデル」アイテムコード同梱 - PS4 発売日: 2016/11/29 メディア: Video Game 端的に言えば 「システムはおもしろい。世界観もい…
私が美術館に行くようになったのは大学生になってからのことだったと思います。 というより、積極的に読書をするようになったのもこのころで、人生のモラトリアムを「読書」「映画」「美術」「アニメ」「麻雀」で満たしていました。 私が好きなのはバロック…
年に1~2回くらい会う、働く意識高い系の友人がいるのですが、普段はビジネス書しか読まないくせに、急に「オススメの小説とかないかな」と連絡があったので、怒涛のごとくLINEを返して本をオススメしまくりました。 私みたいにもともとインドア派で、休日は…
私は普段、ビジネス系の実用書をつくっています。 実用書は「役に立つ」ことが求められます。 私がつくるような本の読者の目的は、その本を「読む」ことではなく、その本を読むことによって得られる「なにか」であるわけです。 これが小説などと毛色がちがう…
世界を一変させるテクノロジーの誕生はたびたび起きてきました。 たとえば活版印刷、自動車、インターネットなどですね。 ただ、じつはそうしたイノベーションで大きな役割を果たすのは、そうした新しい技術そのものを生み出した人というよりも、それを広く…
コロナウイルスが世界中で猛威を奮っている影響で外出する人が減り、経済が停滞している昨今ですが、尋常ではない影響を受けているのはリテール(小売)です。 もちろん、悪影響は時間差でほかの業種にも及ぶことが予想されますが、いかんせん、小売というの…
私は基本的に「小説家はあまり顔を公に出さないほうがいい」と考えています。 いえ厳密に言うと、「小説家には顔を出さないほうがいい人と、顔を出してもいい人がいる」といったほうが正しいかもしれません。 たとえば筒井康隆とか京極夏彦とか村上春樹とか…
最近はブログから書籍化するケースが増えてきましたね。 ブログの記事が元になった書籍をまたブログで紹介するというのは、ちょっと変な感じがします。 だったら元ブログを紹介したほうが話が早いんじゃないかな、とか。 今回紹介する本も、元はと言えばバズ…
ピクサーはいまではディズニーが買収しています。 しかし、もとはといえば、いまでは伝説的経営者として歴史上の人物になってしまったスティーブ・ジョブズが買収して名付け、独立させた会社であるということを知らない人が意外といるみたいです。 当時のジ…
みなさんは本を選ぶときに、どんなところで選ぶでしょうか。 タイトルとか装丁、内容(小説だったらあらすじ)、あるいは著者名あたりを見る人が多いと思います。 まあ購入をちらっと考えたら、その段階になってから値段もチェックしますよね。 編集者が書店…
・人間の目は他者の感情を見抜く ・人間の目は透視をする ・人間の目は未来を予見する ・人間の目は死者の意思を読み取る こんなふうなことが主張された本があったら、まあトンデモ科学本かちょっとうさんくさいスピリチュアル系の本ではないかと勘ぐってし…
SFというのはその性質上、著者が作品を書いた当時の社会を反映させたものになると思うわけです。 筒井康隆御大の古い短編小説などを読むと、当時の日本社会のことがなんとなく想像できますね。 くたばれPTA (新潮文庫) 作者:筒井 康隆 発売日: 2015/12/22…
昨今のビジネス実用書は二極化が進んできています。 めちゃくちゃ簡単な本と、めちゃくちゃ難しい本です。 簡単な本はとにかく図版やイラストを使い、改行をたくさんして余白を多くし、大きな見出しなどをたくさん挟んで、いわゆる「文字文字しさ」を軽減さ…
私は毎年、その年に読んだ本の中からとくに良かったものを10冊選んで紹介し、さらにその10冊のなかから「ベスト・オブ・ベスト」を1冊選んでいます。 しかし、2020年版の「ベスト・オブ・ベスト」は、もうこの1冊で決まってしまったかもしれません。 そのく…
私が麻雀にハマっていたのは大学生の時だったのですが、あまり(というかまったく)強くありませんでしたので、まあ友人たちからすればカモだったと思います。 最近は本物の雀卓を囲んで麻雀をやる機会はすっかりなくなったのですが、麻雀そのものは好きなの…
ONE PIECEがいま「ワノ国編」をやってますね。 ONE PIECE 95 (ジャンプコミックス) 作者:尾田 栄一郎 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2019/12/28 メディア: コミック 最近はジャンプの立ち読みもしなくなったのですっかり話についていけなくなりましたが、…
いまでは「推理小説」というジャンル名のほうが人口に膾炙しているけれど、昔だと「探偵小説」と呼ばれていたこともあります。 じゃあこの2つの違いは何かというと、あんまり明確な区別はないようですね。 ただ調べてみると、坂口安吾のエッセー「探偵小説…
今年は仕事が忙しくてかなり本を読む量が減ってしまいました。 いや、言い訳をすると、本は読んでいるのです。 ただ、仕事の資料として読まなければならない本が多く、著者がかなり偏っているので、そういう場合はレビューを書いたりブログ記事にしたりしな…
「交渉」というと普段の生活であまり耳馴染みがないというか、ビジネスシーンだけを連想する言葉だと思います。 ただ、じつは 「あらゆるコミュニケーションは交渉である」 というのは、一理あるのです。 そもそも「交渉」とは「話し合いによって何かを決め…
NETABARE。 小説のレビューを書くときに最難関となるのがこれですね。 ビジネス書とか実用書の場合はあまり気にしなくてもいいのですが、小説の場合、とくにそれがミステリーだった場合、ネタバレは一気にタブーな行為になってしまうわけで、そこが文芸作品…
みなさまお久しぶりでございます。 前回のエントリーの投稿が9月28日なので、かれこれ1カ月以上、このブログを更新しなかったことになりますね。 せっかくなので一ヶ月間更新しなかったことでブログにリニューアル感を出そうと、タイトルをちょこっと変えて…
「百合」というのは女性同士で恋愛感情を持っているような関係性を表現するスラングだ。