本で死ぬ

基本的には本の話。でもたまに別の話。

10秒で幸せになる方法~『うまくいっている人の考え方』のレビュー~

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あなたがいま「幸せ」かどうかは、簡単にチェックできる。(今回のエントリーは動画にもまとめてみた↓)

もくじ

あなたが「幸せ」かチェックする2つの設問

①あなたは、別の人間になれるとしたら、誰になりたいですか?

②あなたは、過去に戻って人生をやり直せるとしたら、いつに戻りたいですか?

……さて、しばし考えてみよう。

幸せな人間は、この2つの質問になんと答えるのだろうか? 答えは、つぎのようなものになる。

①「変わりたい人間がいない」

②「戻ってやりなおしたい過去がない」

『うまくいっている人の考え方』

というわけで、今回紹介するのはこちら。 

うまくいっている人の考え方 完全版 (ディスカヴァー携書)

うまくいっている人の考え方 完全版 (ディスカヴァー携書)

 

本書はKindle Unlimitedに選ばれているので、申し込めば最初の一ヶ月間は無料で読める。タイトルだけ読むとビジネス書っぽい感じもするが、本書のメインテーマは「どうしたら自尊心を高められるか?」なので、ジャンルとしては自己啓発書に位置づけられる。

売れる自己啓発書の分類

何度かこのブログでも言及しているが、自己啓発書というヤツは、突き詰めていくとどれも同じことを言っているに過ぎない。だが、それでも「売れる自己啓発書」と「売れない自己啓発書」にハッキリとわかれる

売れる自己啓発書には、いくつかのパターンがある。

①読むことそのものがおもしろい

『夢をかなえるゾウ』などが代表的である。著者の水野敬也氏はかなりユーモアセンスのある人なので、物語自体をおもしろおかしく読むことができる。そのうえ、役に立つ。物語になっていると、人はついつい読んでしまうし、物語そのものがおもしろければ、その本は売れる

②正統派で、たしかな実績がある

稲盛和夫氏の『生き方』に代表されるように、とくに搦め手などを使わず、正面から堂々と「幸せになる考え方」を伝える本である。こうした本が説得力を持つためには、「著者がそれにふさわしい実績を持っている」「多くの人々に支持されてきた歴史がある」などの要素が不可欠だ。

③ターゲットが、ピンポイントながら明確である

先日このブログでも紹介した『禁煙セラピー』などは、「タバコをやめたいと考えている喫煙者」だけをターゲットにした自己啓発書である。人は、自分に関係のあることをいわれないと、なかなかちゃんと話を聞かない。逆に、「自分のことだ」と思えれば、必然的にその内容には説得力が出てくる

さて本書は、この3つの分類だと②に該当する、いわゆる古典的名著だ。しかも、なかをみればわかるが、それぞれのコンテンツが非常に短くまとまっており、端的で、わかりやすい。翻訳本だと読みにくいものが多い中で、こういうものは価値がある。

とくに本書で特徴的なのは、自己啓発書でよくある実例――たとえば著者の実体験や、社会的成功者の話――などが排除されている点だ。こういうものがあると、わかりやすくはなるが、同時に冗長にもなってしまう。具体例がないと説得力がなくなりがちだが、本書の場合、「15年前のベストセラーがいまでも売れ続けている」というコピーにより、内容の説得力に箔をつけているのである。

10秒で幸せになる方法

では本エントリーのタイトルについて。引用しよう。

ここで、びっくりするような事実を紹介しよう。どれくらい幸せを感じるかは練習することで増やせるのだ! 毎日五分間、幸せを意識的に感じる練習をしてみよう。何らかの理由で幸せだというのではなく、とにかく幸せな気分になってみるのである。

以上。

人はとかく、ネガティブに考えがちだ。だからこそ、今日1日の中で幸せだったことを思い出したりするだけで、幸せになれる。「自分のことを幸せだと思っている人間が、幸せなのだ」。

本書の内容をあまり鵜呑みにしすぎないこと

個人的には本書、注意が必要な本にも思える。たしかに、自尊心を持つことは必要だ。しかし、物事には「程度」がある。あまりにも自尊心が強すぎると、それはそれで失敗の原因にもなってしまうのだ。

本書を真剣に読むような人は、おそらくもともと自尊心があまり高くない人だろうから、本書の内容を実践してもさほど弊害はないだろう。ただ、「とにかく自分が一番大事!」を貫きすぎると、単なるエゴイストになってしまう。そこだけは注意が必要かもしれない。

自分で考えろ

引用しよう。

私たちのまわりには、無料アドバイスをしてくれたり、私たちに代わって決断を下してくれたりする人がいやというほどいる。こういう人たちの特徴は成功とは縁がないということだ。にもかかわらず、この人たちは他人の人生について助言する資格があると思っているらしい。

まんま、私のことである。本書の内容を鵜呑みにするのはよくないが、それと同じくらい、「本書の内容を鵜呑みにするな」というおせっかいな私のアドバイスを鵜呑みにするのもよくない

私たちの周りでは、いろいろな人がいろいろな「アドバイス」をくれる。電車に乗れば、いろいろな広告が「このお酒を飲んだほうがいい」「この本を読んだほうがいい」とアドバイスをしてくれる。

大切なのは「自分で考える」ということだ。

おわりに

ここのところ私が連日ブログを更新しているのは、Kindle Unlimitedに申し込んでいるから、というのが理由の一つにある。無料期間が終われば、読み放題でダウンロードした本は読めなくなってしまうので、できるだけ自分が気になった部分を引用しつつ、ブログに残しておこうという浅ましい行為なのだ。

あともうひとつ、「ブログの更新頻度とアクセス数に正の相関関係はあるのか?」という疑問を調べる実験も兼ねている。いまのところ、あまりめぼしい成果は挙げられていない。うむむ

なお、今回のエントリーは「読まないブログ」を標榜し、文書読み上げソフトを使って動画でも楽しめるようにしてみたが、これは…………ガチで作るのがしんどい。から、今後も作るかは今のところ未定だ。気が向いたらまた、こうした「読まないブログ」を作ってみるかもしれない。

 

今回はこんなところで。

それでは、お粗末さまでした。