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本で死ぬ

基本的には本の話。でもたまに別の話。

とりあえず耳を揉もうぜ~『無意識はいつも正しい』のレビュー~

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耳たぶが異様にちっちゃいので、今人生ではお金持ちになれないのかなぁと絶望している徒花です。

もくじ

クスドフトシ氏について

今回紹介する本はこちら。

無意識はいつも正しい

無意識はいつも正しい

 

著者のクスドフトシ氏はニート・ひきこもり・うつ病などをこじらせていた人で、現在では人気ブロガーand講演家として活動している人物。

このようにブログのテーマがハッキリしていて、ブロガーさん個人にファンが多数ついていると、俄然、出版社から声がかかりやすくなる。やはり、最終的に、「人」というのが最大の売り物になる。

読みやすい文章

本書の内容を端的にまとめれば、「みんな、もっと“無意識”を友好的に活用しようヨ!」というもの。

本書のうまさは、潜在意識を「無意識」という言葉に置き換えている点がある。「潜在意識」というと胡散臭くていかにもスピリチュアルな香りが漂ってくるが、「無意識」に言い換えると幾分ユージュアルなニュアンスになる。

また、同じ系統の文章をずーっと書き続けている成果か、文章はフランクで読みやすい。また、個人的にはひすいこたろう氏のように(笑)を多用しないのも好感が持てる。砕けた文体だが、そういう最低限のラインは抑えているので、読書家にも堪えられる水準ではないだろうか。(テンションが高いので、そこで好き嫌いは出るかもしれないけど)

無意識(潜在意識)=クセ

さて、本書のメインテーマとなっているのは「無意識=潜在意識」である。自己啓発系の本だとちょいちょいこの言葉が出てくるが、あまりソッチ方面の本を読まない人は、よくわかっていない言葉かもしれない。そこで、大前提となる基礎的なところを説明しておこう。 

人間の活動の大部分は、じつは無意識に支配されている。いちばんわかりやすいのが「クセ(癖)」だ。『なくて七癖』などという言葉もあるくらいだから、この世に生きている人でまったくなんのクセもない人は絶対にいない。
たとえば、貧乏ゆすりとか舌打ちとかペン回しなどは、「貧乏ゆすりをしよう」と意識してやっている人は少ないと思う。気づいたらやっている――というのは、無意識の行為である。

感情にも「クセ」がある

で、ここからが大事なのだが、考え方や感情の動きにも、それぞれの個人の「クセ」がある。

たとえば、上司になにか怒られたときを考えてみる。

ある人は「怒り」の感情が湧いて、飲み会で愚痴を言うかもしれない。ある人は「自己嫌悪」の感情が沸いて、落ち込んだりするかもしれない。はたまた、ある人は「闘争心」に火がついて、今度は褒められるように仕事をもっとがんばるかもしれない。

起きたことは同じなのに、人によってその自称の受け止め方と、反応の仕方が異なるのだ。そして、このことが「人生の満足度」「幸せ度」にかなり影響している……と考えられる。

そこで、自ら意識的に考え方や感情のクセをコントロールすることが大切だ――と主張するのが、本書をはじめとする潜在意識系の自己啓発書なのだ。まだまだブームが続いているアドラー心理学も、基本的には同じである。

行動を変えれば、感情が変わる

問題は、「どうやって思考・感情のクセを変えるか」ということだ。

そもそも、クセというのは幼少期から現在に至るまでの経験の積み重ねによって形成されてきたもので、それが無意識下に染みついてしまっているから、変えるのはなかなか容易ではない。だからこそ、さまざまなアプローチで「こうすれば感情のクセを変えられるヨ!」と主張する本がいろいろ出版されているわけである。

なので、一言で「こうすればいい」という答えは出せないが、代表的な方法には「まず行動を変える」という手法がある。誰が最初に発言したかは定かではないが、こんな名言もある。

楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。

「幸せ」とはなんぞや

「幸せ」の定義は難しいが、すごく乱暴に言えば「幸せと感じている人は幸せ」なのだ。

たとえブラック企業で働いていても、ギャンブルで身を破滅させても、薬物依存症でも、結局のところ、個々人の幸せを定義できるのは本人だけなので、彼らが現状を幸せだと感じているのなら、彼らは間違いなく幸せなのである。

「有給が取れるほうが幸せ」「借金しないほうが幸せ」「薬物に依存していないほうが幸せ」「結婚したほうが幸せ」「長生きしたほうが幸せ」などはあくまで「世間一般の幸せ」であり、それが万人に当てはまるわけではない。

耳を揉もう

だいぶ話が逸れたが、本書の内容に戻ろう。

本書は、自己啓発系の本をよく読む人にとって、さほど新鮮な内容はないかもしれない。だが、あえて紹介したいメソッドがある。「耳モミメソッド」

クスド氏いわく、良い情報を耳に入れるためには耳の感度を高めることが必要で、そのためには耳の血流を良くし、柔らかくすることが大切だという(どのくらい科学的な根拠があるのかは知らない)。しかも、耳を揉むことで脳も活性化し、リラックス効果のあるアルファ波の脳波が出て、自然とポジティブ・シンキングになれるという!(どのくらい科学的な根拠があるのかは知らない)

おわりに

効果のほどはよくわからないが、どうせ耳を揉むだけならお金もかからないし、たぶん体に深刻な悪影響が出ることはないだろうから、とりあえず徒花はここ数日、隙あらば耳をモミモミしている。

とくに耳たぶを重点的にモミモミして、少しでも福耳に近づかないものかと企んでいるところだ(揉めば耳たぶが大きくなるのかは、まったく定かではない)

鰯の頭も信心から!

さあキミも、耳を揉んで金持ちになろう!

 

 

というわけで、今回はこんなところで。

それでは、お粗末さまでした。