『秘剣こいわらい』のレビュー~秘剣はロマン~
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さて、『スターウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』がいよいよ12月18日に公開される。
もくじ
ライトセーバー7つの型
ライトセーバーの戦い方には流派があって、型みたいなものがある。簡単に紹介していこう。
・シャイ=チョー
一番基本となる型で、シンプルながらどのような状況にも対応できる基本の戦型。
・マカーシ
ライトセーバー同士の戦いのために考案された戦法。シスが使うことが多く、ドゥークー伯爵がよく使う。とくに、伯爵のライトセーバーはこの戦法に特化して作られたみたい。
・ソーレス
ドロイドなど、ブラスターを使う相手に適した戦型。光線を受け流し、弾き返すことで集団戦にも対応。ライトセーバーを後ろに引き、弓を引き絞るような構えが特徴的。ただし、マカーシとの相性は悪い。オビ=ワン・ケノービはこの型を得意としている。
・アタール/アタロ
かなりアクロバティックかつ変則的に動き回り、相手を翻弄しながら攻撃する型。マスター・ヨーダやダース・シディアス、クワイ=ガン・ジンが使い手。ただし、けっこう隙も大きい。
・シエン/ドジェム・ソ
大きなパワーとスピードによる連続攻撃で相手を圧倒するちょっと超攻撃的な戦型。ダース・ベイダーが使い手。
・二マーン
前記5つの戦型をバランスよく習得した戦型。ただし、器用貧乏になりがちで、どちらかというと戦いではサポートに向いている。エピソード2のジオノーシスの戦いでは、この戦型を使っていたジェダイが結構死んでしまったらしい。
・ジュヨー
習得するのが最も難しいフォームで、ダース・モールはこの型の達人。予測が困難な太刀筋と身のこなしが特徴的。
・ヴァーパッド
メイス・ウィンドゥがジュヨーを発展させたことで編み出した戦型。集中力を高めて一気呵成に敵を攻撃する型で、ある意味戦いの中に「快楽」を見出すようなものでもあるため、そうとう精神力が強くないと暗黒面に飲み込まれる。使いこなせたのはメイス・ウィンドウだけらしい。映画だとあっさり死んじゃったけど、ウィンドゥはかなり強い剣術の使い手。
ここらへんのことは以下のページに書いてあるので参照のこと。
ちなみに、個人的にはエピソード3に登場したグリーヴァス将軍が好き。サイボーグで、しかも4刀流とかロマン以外の何物でもない。そしてその体躯にかかわらず、ゲショゲショと咳をするギャップに萌える。とはいえ、グリーヴァス将軍、じつはその過去には恋人を失ったりと辛い経験をしている。咳をしているのは、事故(事件)によってサイボーグ化したとき、移植した部品との不協和が原因で、しかもオビ=ワンと闘って敗北するときには、そのまえにウィンドゥによって体調が悪化していた状態だったのだ。グリーヴァス、カワイソス(´;ω;`)
グリーヴァス - Wookieepedia - Wikiaより
あと、もちろんこれは公式の名前ではないが、ネット上では奥義「ブラ=サガリ」というのもある。これ、よくオビ=ワンがピンチになると崖につかまってぶら下がるのだが、そこから一気に逆転して勝利するパターンが多いのでこんな名前がついているのだ。
『秘剣こいわらい』のレビュー
スターウォーズを見てもわかるように、どれだけ遠距離の武器が発達しても、やはり剣による戦いはカッコいい! というわけで、最近読んだ本がコチラ。
著者の松宮宏氏は大阪出身の小説家で、本作がデビュー作である。本作は2000年のファンタジーノベル大賞で最終選考に残った後、6年後に単行本化した。
こちらは文庫化したものだ。現在、出版されているのは続編的な『くすぶり亦蔵 秘剣こいわらい』、
それ以外にも『はるよこい』『まぼろしのパン屋』など。まだ作品は少ない。
まずはあらすじ。
京都で幼い弟と2人で暮らす女子大生、和邇(わに)メグルは自動車事故で両親を亡くし、自身もその事故で脳に障害を負っていた。だが、幼少時に偶然見つけた木の棒を持つと彼女ははなぜか剣術の達人となり、悪漢を軽く打ち倒すほどの力を持っていたのである。それは、彼女の家に代々伝わる秘剣・こいわらいというらしかった。
ある日、メグルは通っている大学の求人欄で用心棒の仕事を見つけたのでそれに応募し、家電メーカーの社長の身を守ることになる。その社長は毎晩大量の現金を持ち歩いては、襲われるらしい。彼女は期待に応えてバッタバッタと男どもをなぎ倒していくが、じつはそこにはメグルの剣術を巡って仕掛けられた陰謀があった。果たして、「こいわらい」とはどういう意味を持っているのか?
あらすじを読んでもらえればわかるように、いろいろとぶっ飛んだストーリーである。突っ込みどころは満載だが、なによりも「修行も何もしてないのにいきなり必殺技が使える女子大生」というのはちょっと非常識すぎる。もちろん、エンタメ小説なのである程度の常識外れは必要かと思うが、それにしてもいろいろご都合主義的な側面が目立つ作品だった。
ちなみに本作、2010年にはNHKのワンセグドラマとして映像化もされたようだ。評判は知らない。
ストーリーはいろいろと無理があるが、著者本人はやはり剣術に興味があるようなので、そのあたりのこだわりはなかなかのものだった。それから、舞台が京都ということもあり、風景の描写もそこそこ手が込んでいたように思う。ただし、同様に京都を舞台にした以下の作品に比べれば、だいぶおもしろさは落ちてしまうが……。
- 作者: 森見登美彦
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剣術といったら藤沢周平!
さて、剣術の必殺技といったら一番有名なのは宮本武蔵のライバル・佐々木小次郎の「燕返し」だろう。どういう技かというと、男性が膝立ちになってうつ伏せになった女性の片足を持ち上げ、ふくらはぎのあたりを抱え込むようにしながら深く挿入するものである。
燕返しは、はりきり過ぎの腰痛に注意!?|四十八手・第四十三手:画像|48手体位教室より
実際の「燕返し」は小説家・吉川英治が小説『宮本武蔵』のなかで創作した技とされていて、刀を斬り下ろして相手によけさせた直後に素早く返す刀で斬り上げる技だったとか予想されている。燕が空中で素早く方向転換するような感じだ。真偽は定かではないが。
ただ、個人的には藤沢周平の隠し剣シリーズは絶対にはずせない。その第一弾が『隠し剣孤影抄』。
短編集で、さまざまな剣技が繰り出される。箇条書きにしてみよう。ちなみに、解説も書き加えるが、盛大なネタバレなので白文字にしておく。
- 邪剣竜尾返し(わざと相手に背中を向けて一瞬油断させたのち、そこから必殺の一撃を放つかなり卑怯な技)
- 臆病剣松風(松の枝が風に揺れるように、ひたすら相手の攻撃を受け流し続け隙を見せたところで斬る)
- 暗殺剣虎ノ眼(夜の暗いころに星を見てから石を見る訓練を繰り返すことで身に着ける、夜目を聞かせた剣術。これだけ)
- 必死剣鳥刺し(死んだふりをして動きを止め、近づいてきた相手に必殺の突きを食らわせるこれまた汚い技)
- 隠し剣鬼ノ爪(細くて小さな刀を使い、相手の急所を一突きすることで相手を殺す暗殺用の技。血もほとんど出ないので、まるで物の怪に襲われたかのような不思議な跡になる)
- 女人剣さざ波(さざ波のごとくひたすら相手の籠手に攻撃を続けて手を麻痺させ、隙を引き出す)
- 悲運剣芦刈り(力づくで相手の刀をたたき折ることで勝利する。それだけ)
- 宿命剣鬼走り(ジグザグに走りながら相手との距離を詰め、一瞬の隙を捉えて急加速。そのまま相手の頭上を飛び越えつつ必殺の一撃を加える)
中身を見ると案外たいしたものではないものもあるが、とりあえず名前がかっこいい!鳥刺しと鬼の爪は映像化されている。とくに鬼の爪はおもしろいのでおススメだ。
あと、この「隠し剣」シリーズは続編として『隠し剣秋風抄』もある。
ただし、こちらはまだ読んでいない。こちらで登場するのは「酒乱剣石割り」「汚名剣双燕」「女難剣雷切り」「陽狂剣かげろう」「偏屈剣蟇ノ舌」「好色剣流水」「暗黒剣千鳥」「孤立剣残月」「盲目剣谺返し」である。そのうち読む。
おわりに
最近ではマーシャルアーツの動きをしながら刀を扱うものも増えているようだ。「XMA」というのは「エクストリームマーシャルアーツ」の略称で、そのなかに鎌やヌンチャク、日本刀などと組み合わせる「ウェポン部門」というのがある。
そのうち、剣術でも習おうかしら。
それでは、お粗末さまでした。