本で死ぬ ver2.0

基本的には本の話。でもたまに別の話。

心理

『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』(管賀江留郎・著)のレビュー

道徳感情はなぜ人を誤らせるのか ~冤罪、虐殺、正しい心 作者:管賀 江留郎 発売日: 2016/05/11 メディア: 単行本 鎌倉時代に浄土真宗を起こした親鸞は「他力本願」「悪人正機」という考え方を世に打ち出しました。 この考え方を端的に表現しているのが、有名…

『ネガティブ・ケイパビリティ』(帚木蓬生・著)のレビュー

新型コロナで東京都などに3度めの緊急事態宣言が出て5/31までの延長が決定しましたが、まあたぶん大多数の市民の感覚としては「はいはい」という感じであまり気に留めていない感じかと思います。 そもそも「緊急事態」というのはなんなのでしょうか。 Wikip…

『羊たちの沈黙』(トマス・ハリス著)のレビュー

羊たちの沈黙(上)(新潮文庫) 作者:トマス・ハリス 発売日: 2020/05/15 メディア: Kindle版 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫) 作者:トマス・ハリス 発売日: 2020/05/15 メディア: Kindle版 ※ネタバレ含むので注意 今回紹介するのは歴史に名を残すサイコス…

『幸せになる明晰夢の見方』(ディラン・ドゥッチロほか著)のレビュー

幸せになる明晰夢の見方 作者:ディラン・トゥッチロ,ジャレド・ザイゼル,トマス・パイゼル 発売日: 2014/11/07 メディア: 単行本(ソフトカバー) 明晰夢というのをご存じでしょうか。 「これは夢だ」と、夢を見ている本人が自覚しながら見る夢です。 「明晰…

『妻のトリセツ』(黒川伊保子・著)のレビュー

「男性脳」と「女性脳」の違いというテーマは、実用系の書籍では鉄板テーマのひとつです。 古いものでいえば、『話を聞かない男、地図が読めない女』という2000年に邦訳された本もベストセラーになりました。 話を聞かない男、地図が読めない女 作者:アラン…

『恐怖の構造』(平山夢明・著)のレビュー

私はホラーとかオカルト系の話が好きなんですが、ホラー映画やホラーゲーム、お化け屋敷は大の苦手です。 なんでかというと、「びっくりする」のがイヤだからです。 その意味では、『ジュラシックパーク』みたいなパニックムービーも苦手です。 観客をびっく…

『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治・著)のレビュー

売れる本のタイトルの付け方にはある程度ルールがあって、その法則の一つに「ピンポイント抽出法」(これは私が勝手に命名)みたいなものがあります。 今回紹介するこちらの本が、まさにそれです。 ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書) 作者:宮口幸治 …

『ステレオタイプの科学』(クロード・スティール著)のレビュー

よほど情報の伝播が遅い僻地(つまりど田舎)などでない限り、「女性だから」「高卒だから」などという理由で人をあからさまに差別するようなことは少なくなりました。 ただ、じつは差別行為を行わなくても「女性だから~の傾向がある」と本人が思い込んでい…

体は意識を支配するか ~『のうだま』のレビュー

やる気がつねにあふれている人はいない。(いたらこのエントリーは読まなくてOK)

じゃあ、お前がやれば? ~『場を支配する「悪の論理」技法』のレビュー

私は人と議論しない人間なのだけど、もちろん、ネットやSNSなどを周遊していて、思わず胸クソが悪くなるような意見を目にすることもある。

諦めるのは努力するより難しい ~『人生を半分あきらめて生きる』のレビュー

ここのところあまり仕事でうまくいかずに元気が出なかったのだけど、この本を読んだらちょっと心境が変化してきたので、改めて紹介したい。

3歳までに聞く言葉の量がその後の人生を大きく変えるらしい ~『「非認知能力」の育て方』のレビュー

非認知能力とはまずなんぞやと思ってしまうが、これは要するに「認知能力じゃない能力」ということだ。

本を読んだらこれをやろう ~『アウトプット大全』のレビュー

このブログは基本的に私が読んだ本のことについて書いているので、本を読む習慣のある人が読者の大半(というかほとんど)を占めると思う。

自分の緊張に気づくということ ~『口下手で人見知りですが、誰とでもうちとける方法、ありますか?』のレビュー

コミュニケーションが苦手だったり、いわゆる「コミュ障」という言葉。 ここから連想されるイメージは 「うつむきがちで言葉数が少なく、表情の変化に乏しい人」 というものじゃないだろうか。

なぜあなたはモチベーションを学ばないのか? ~『図解 モチベーション大百科』のレビュー~

画像はこちらから拝借 モチベーションを「モチベ」と略すのがわからず、周りの人が「モチベモチベ」といっていたのを「イソベあげの親戚かな?」くらいに勘違いしたこともあったが、それはともかく世の中はモチベーションだらけである。

「三人寄れば文殊の智慧」は正しいのか??~『群衆の智慧』のレビュー~

今回紹介する本はこちら。 群衆の智慧 (角川EPUB選書) 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2014/10/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る アメリカのビジネスコラムニストが書いた群…

女の子をデートにうまく誘う方法~『「いい質問」が人を動かす』のレビュー~

実用書の場合、「何が書いてあるか」が大事なのはもちろんだが、それと同じくらい「誰が書いているか」が重要だ。

『イヤな気持ちを消す技術』のレビュー

先日、テレビを見ていたら苫米地センセが出ていた。

『平気でうそをつく人たち』を呼んで正義と悪を考える

出版社で働いていると、たまーに出版物の内容について一般の人から電話で問い合わせがあったりする。 (このエントリーは1万字くらいあって、かなり長いので注意!)

やる気をコントロールするいくつかの方法について~『スタンフォードの自分を変える教室』のレビュー~

編集者は書店に行くと、ほかの人が気にかけないものが気になる。

『鬼谷子』で他人をコントロールする極意を学ぶ

パイナップル入り酢豚は断然アリ派の徒花です。(ハワイアンデライトも大好き)